かくも儚い恋心…
一途な想いは、時を越えて今もその胸に生き続ける…
お香典返しの差出人は「木村」だが、男名前になっている。
親戚の人なのだろう。
…え!?
ちょっと待て。
お香典返しが来るって事は四十九日過ぎてるのか?
あの墓場で木村さんを見たのはいつだった?
そんな一ヶ月以上も前だったか?
頭が混乱してきた。
そんなに前じゃなかったはずだ。
あれは、いつだった?
いや待て。
あの時、
駐車場には
ボクしかいなかった。
他のクルマは
停まってなかった。
足の悪い木村さんが、一人であの山を登ってこられるはずがない。
それじゃ…あれは…?
あの時見た木村さんは…
ケータイ小説
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