思わず「プププッ♪」ケータイ小説で楽しくなろう
「ウワッ!なんだコイツは!」
まるで内側からドアが弾かれたように開いた真似をして、ボクは吹っ飛ばされたような芝居をしました。
「か、柏城さん!?」
あっけに取られるTMさんの前でボクは「くそ!くそ!」と何かと戦っている芝居をしました。
「ど、どうしたんですかッ!柏城さんッ!」
「ヤツがまだいる!!コイツが見えないんですかッ!」
「え?そんなはず…は…」
ボクは宇宙人と必死で戦っている振りをしました。激しく腕を振り回して戦っている振りです。
「か、柏城さん…?」
TMさんは目を大きく開いて驚いている表情をしています。
ボクは激しい動きで見えない相手と戦いながら、TMさんの方へ近づいていきました。
「TMさん、危ない!コイツTMさんを狙っています!」
「じょ、冗談止めてくださいよ!柏城さん!」
「見えないんですか!危ないッ!!」
そして、両腕をぐわっと高々と上げて、大声で「ウオラーッ!」とボクが叫んだとたん、TMさんは驚愕の表情になり「ぎゃー」と言いながら腰を抜かしたのです。
…そして、なんとオシッコもらしちゃったんです。
ガタガタ震えながらズボンの股の所からオシッコがジワジワ染み出してきてました。
仕返しで軽く殴ってやろうかと考えていたんですが、ボクの芝居でこれほどまでにビビッてしまうとは…。
もういいか…。
ボクはハッと我に帰ったように「大丈夫ですか!TMさん」と言いましたが、TMさんは「ごめんなさいごめんなさい」と泣くだけでした。
ケータイ小説
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