クリスマスの奇跡…
クリスマス当日は予想通りの忙しさでした。
当日必着のクリスマス商品が大量に入荷してきて、繁忙期で疲れた体に鞭打つように体を動かして配達していました。
昼に配達して不在だった家も含めて夜間配達を開始すると、あのベイスターズファンの少年の家にも荷物がある事に気が付きました。
ま、品物はプレゼントのゲームボーイではなく、ただのお歳暮でしたが。
今頃は家族でクリスマスパーティの最中でしょうか?
限定の携帯ストラップは手に入らなくても、今年のクリスマスはゲームボーイだもん。喜んでるでしょうね。
楽しんでる顔を想像しながらインターフォンを押しました。
すぐに奥さんが出てきたのですがどうも様子が変です。
家の奥からは、少年の大きな泣き声が聞こえてきているのです。
(…ゲームボーイじゃ満足できなかったのかなぁ?)
「ゲームボーイじゃイヤなんだって。まったく…プレゼント渡して泣かれるんだから合わないわよ」
「満足しなかったんすか〜。いいのになぁ」
「そうよねぇ。やっぱり私の物にしちゃおうかしら!それにしても…なんとかストラップ手に入れれば良かったわぁ。こんなに泣くとは思ってみなかったもの」
限定ですからね…
なかなか難しいですよ。
まぁ、でもそのうちゲームボーイで良かったと言うんじゃないかな
ケータイ小説
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