あの丘の上は異世界だったのか?
ボクは闇の世界を覗いてしまった
あの手書きの古い地図の中央に描かれたお屋敷。
周りの家とは比べ物にならないほどの大きさのお屋敷。
不自然じゃないか。
そんなに大きいお屋敷ならば、今まで配達が無いわけない。
いや、仮にボクのところで無かったとしても、それほどのお屋敷ならば、あんな厳重な鍵付きのくせに、人ひとりくらいしか通られないほど小さい門なんてあるものか。
山の上に大きなお屋敷があるのなら、それなりの屋敷に続く道があってしかるべきじゃないのか?
それにあの地図にはお屋敷の他に何件かの家も描かれていた。
住宅地の入り口が、あんな小さな門でしかも鍵付きなんて聞いた事ない。
そう。ボクの知る限りでは屋敷への道は無い。
あるのは、例の小さくて厳重に鍵の掛かった門だけ。
その先の道だって、多少踏みならされた感じが多少あるほどの細い道なのだ。
ケータイ小説
(C)TAKUHAI-ATHLETE