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ケータイ小説:真夏の夜と都会の海

ボクは…誰と話したんだ?
この電話は何処に繋がったんだ…?


真夏の夜と都会の海

第一章:廃墟

その団地は、以前に社会問題にまで発展したほどの大きな事故を起こしてしまった会社の社宅だった。

事故の後、その会社は傾き、大々的なリストラでもあったのだろうか?若い家族で賑わっていた社宅はみるみるうちに閑散としてしまった。
それでもまだ何家族かは住んでいて、以前ほどではないのだが配達に行くこともある。

しかし…人が住んでいないと建物は寂れてしまうようで、いたずらなのかいたるところで窓は割れ、敷地内も雑草が生え、なんとなく廃墟の様な雰囲気が漂ってしまうようになっていた。

あの日は暑い夜だった…。

社宅の住所で荷物が来た。
夜はあまり行きたくない雰囲気なので、明るいうちに配達を終わらせようとルートを組んで配達に出た。

しかし…現地に着くと運の悪い事に伝票に書かれている部屋番号が見つからないという事態になってしまった。

伝票記載の住所では『107号室』になっているのだが、その社宅は『106号室』までしかない。

(ふぅ…部屋番号を書き間違えてるな。しょうがない電話するか。)

部屋番号や住所の書き間違いはしょっちゅうある。
仕方なく電話を掛けてみる。
しかし不通だった。
電話番号も違っているようだ。
 
(しかたない…。調査に回そう。)
      
住所不明で配達不能の荷物は、調査に回す決まりだ。
この荷物も調査に回す事にした。

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